暖房便座や温水洗浄便座を使っているなら、電気代の目安を把握しておくのがおすすめです。工夫次第で節電できるため、電気代を抑えたい場合は節約方法も知っておきましょう。電気便座の電気代や節約方法、買い替えのポイントをご紹介します。
電気便座の種類
電気便座の種類には暖房便座や温水洗浄便座があり、それぞれ特徴が異なります。電気代がどのくらいかを把握する前に、まずは電気便座の種類と特徴を理解しましょう。
暖房便座
暖房便座とは、暖房機能が備わったタイプの便座です。便座部分を電気で直接温めるため、寒い冬の時期でも座った際に冷たさを感じません。
暖房便座のみ備わっているタイプもありますが、多くのケースでは温水洗浄便座の機能として、暖房便座が備わっています。
暖房便座を使用する場合は、家庭用コンセントが必要です。トイレにある家庭用コンセントに、暖房便座の電源プラグを差し込んで使います。
温水洗浄便座
温水洗浄便座はおしりを洗浄するための温水が出る便座です。暖房便座が備わっているタイプをまとめて温水洗浄便座と呼ぶこともあります。
温水洗浄便座は一般的な呼び方であり、メーカーによっては独自の名称で呼ぶこともあります。TOTOの「ウォシュレット」やLIXILの「シャワートイレ」が代表例です。
温水洗浄便座には貯湯式と瞬間式の2種類があります。温水をタンクに溜めておくタイプが貯湯式、洗浄時のみ瞬間的に水を温めるタイプが瞬間式です。
暖房便座と同様、温水洗浄便座でも家庭用コンセントを使います。また、配管工事も必要になるほか、メンテナンスも行わなければなりません。
電気便座の電気代はどのくらい?
電気便座の電気代は、便座の種類により異なります。資源エネルギー庁の「省エネ性能カタログ 2023年版」やメーカーの製品カタログを参考に、電気便座の種類ごとの電気代をご紹介します。
暖房便座の電気代
電化製品の年間電気代は、次の計算式で求められます。
年間消費電力量(kWh/年)×料金単価(円/kWh)
2024年7月時点での電気料金の目安単価は31円/kWh(税込)です。
暖房便座の例として、TOTOのウォシュレット「ウォームレット」を取り上げます。メーカーのカタログによると、ウォームレットシリーズの年間消費電力量は140kWh/年です。これを計算式にあてはめると、年間電気代の目安は以下のように求められます。
140kWh/年×31円/kWh=4,340円
また、カタログには1カ月の電気代が315円かかると記載されています。
※出典: ウォシュレット カタログ P23 | TOTO
温水洗浄便座(貯湯式)の電気代
資源エネルギー庁の「省エネ性能カタログ 2023年版」を見ると、貯湯式温水洗浄便座の年間電気代の目安がわかります。節電機能を使用した場合と使用しない場合の目安は次の通りです。
- 節電機能を使用した場合:3,650~4,940円(平均4,317円)
- 節電機能を使用しない場合:5,210~6,860円(平均6,048円)
貯湯式温水洗浄便座は本体価格が比較的安いため、コストを抑えて導入できます。一方、お湯を常に貯めておく必要があり、電気代は高めです。
※出典: 省エネ性能カタログ 2023年版 P150 | 経済産業省 資源エネルギー庁
温水洗浄便座(瞬間式)の電気代
瞬間式温水洗浄便座の年間電気代の目安も、「省エネ性能カタログ 2023年版」に記載があります。節電機能を使用した場合と使用しない場合に分けてまとめました。
- 節電機能を使用した場合:1,570~3,460円(平均2,420円)
- 節電機能を使用しない場合:1,940~4,510円(平均3,219円)
瞬間式温水洗浄便座は洗浄時のみ水を温めるため、貯湯式より電気代を抑えられます。また、温水が冷めることがある貯湯式と異なり、毎回同じ温度の温水を出せるのもメリットです。ただし、瞬間式は導入コストが高くなる傾向があります。
※出典: 省エネ性能カタログ 2023年版 P151 | 経済産業省 資源エネルギー庁
暖房便座と温水洗浄便座の節約方法
電化製品の使い方を見直して電気代を節約したいなら、暖房便座と温水洗浄便座の使い方も見直しましょう。電気便座の節約方法をご紹介します。
ふたを開けたままにしない
電気便座を使った後にふたを開けたままにしておくと、便座の熱が逃げてしまいます。便座が冷めると、再度温める際に余分な電力を消費し、電気代が上がってしまうのです。
「省エネ性能カタログ 2023年版」によると、貯湯式のふたを閉めたケースと開けっぱなしのケースを比較した場合、年間で約940円の節約につながります。
電気便座を使った後はふたを開けっぱなしにせず、毎回閉めるようにしましょう。
※出典: 省エネ性能カタログ 2023年版 P147 | 経済産業省 資源エネルギー庁
便座や洗浄水の温度を下げる
暖房便座と温水洗浄便座のいずれも、便座や洗浄水の温度を調節が可能です。ただし、温度を高くすると電気代も高くなってしまいます。
「省エネ性能カタログ 2023年版」を見ると、暖房便座の設定温度を1段階下げた場合、年間約710円の節約になることがわかります。また、温水洗浄便座の洗浄水の温度を通年で1段階下げた場合、年間で節約できる電気代は約370円です。
便座や洗浄水で感じる温度は季節により変わるため、それぞれの設定温度を季節ごとに変えるのも効果的です。
※出典: 省エネ性能カタログ 2023年版 P147 | 経済産業省 資源エネルギー庁
使わないときは電源を切る
電気便座は季節によっては頻繁に使うため、多くのご家庭で電源をつけっぱなしにしがちです。しかし、電源をつけっぱなしにしておくと、電気代が高くなってしまいます。
便座や洗浄水が温かくなくてもストレスなく使える時期は、電源を切っておきましょう。また、夜間や平日の昼間など家に人がいない時間帯も、電源を切るのがおすすめです。
家族の人数が多い場合は、電気代の節約の意識を全員で共有し、暖房便座や温水洗浄便座の電源を小まめに切る習慣を家族で共有することが大切です。
⇒節電のポイントについてもっと詳しく知りたい方はこちら
電気便座の買い替えも効果的
近年の電化製品は省エネ性能がアップしており、電気便座にも同じことがいえます。電気代の節約を図るなら、電気便座の買い替えも検討しましょう。
新しい機種は省エネ性能が高い
「省エネ性能カタログ 2023年版」を見ると、温水洗浄便座の年間消費電力量が年々減っているのがわかります。
貯湯式の場合、2010年の年間消費電力量が256kWh/年(節電機能を使用しない場合)であったのに対し、2022年の年間消費電力量は226kWh/年です。瞬間式も2010年から2022年までの間に、年間消費電力量が15kWh/年減っています。
新しい機種に変えるだけで電気代の節約につながる可能性があるため、古い電気便座を使い続けている場合は、省エネ性能が高い機種への買い替えを検討しましょう。
※出典: 省エネ性能カタログ 2023年版 P147 | 経済産業省 資源エネルギー庁
電気便座の主な節電機能
一般的な電気便座には節電機能が備わっています。節電機能を活用することで、電気代の節約につながる可能性があるため、積極的に使いましょう。
TOTOのウォシュレットを例にとると、以下のような節電機能があります。
- おまかせ節電:あまり使わない時間帯を見つけ、便座の温度を自動で下げる
- タイマー節電:毎日同じ時間帯に便座と温水のヒーターを自動で切る
おまかせ節電とタイマー節電を両方設定すると、タイマー節電中ではない時間帯にもおまかせ節電が働くため、節電効果をより高められます。
ほかのメーカーの製品にもさまざまな節電機能が搭載されているため、節電機能を比較して電気便座を選ぶのもおすすめです。
暖房便座と温水洗浄便座の電気代は節約可能
電気便座は暖房便座と温水洗浄便座の2種類があり、それぞれ工夫次第で電気代の節約を図れます。ふたを開けたままにしないことや、便座・洗浄水の温度を下げることを意識するようにしましょう。
古くなった電気便座は買い替えるのもおすすめです。近年の電気便座は省エネ性能が高くなっているため、節電機能も比較しながら節約につながる製品を探してみましょう。
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