近年、光熱費の上昇により、多くの家庭で家計の見直しが課題となっています。特にお風呂の追い焚きや保温にかかる費用は、年間を通じて家計に大きな影響を与えるものです。そこで今回は、追い焚きと風呂自動の特徴や料金を詳しく比較し、それぞれの上手な使い方をご紹介します。家族で快適に入浴できる方法を、コスト面から考えていきましょう。
追い焚きと風呂自動は何が違う?
毎日の入浴で使用する機能だからこそ、追い焚きと風呂自動の違いを正しく理解することが重要です。それぞれの特徴や仕組みを把握することで、自分の生活スタイルに合った選択ができ、効率的な使用方法を見出すことができます。
ここでは、両者の基本的な機能と特徴について詳しく解説していきます。
追い焚きとは
追い焚きは、冷めてしまったお風呂のお湯を再び温め直す機能です。浴槽の下部に設置された追い焚き用の熱交換器により、配管内を循環する浴槽のお湯を温めます。
具体的には、家族が時間をずらして入浴する際に、2番目以降の入浴者のために湯温を上げる場合などに使用します。
この機能の特徴は、必要なときだけピンポイントでお湯を温められる点にあります。そのため、使用頻度や時間帯によって柔軟な温度管理が可能です。
また、追い焚き機能は、一般的に熱効率が良く、短時間で希望の温度まで上げることができるため、急な入浴にも対応できます。加えて、機器の構造がシンプルなため、故障のリスクも比較的低いという利点があります。
風呂自動とは
風呂自動は、設定した温度と水位で自動的にお湯を溜めてくれる便利な機能です。
一例を挙げると、帰宅時間に合わせて入浴準備を完了させておくことができ、忙しい現代の生活スタイルに適した機能と言えます。
多くの機種では保温機能も搭載されており、設定温度を維持するために自動で温め直しを行います。
そのため入浴時間が不規則な家族でも、いつでも快適な温度でお風呂に入ることが可能です。
特に小さな子どもがいる家庭では、温度管理の手間が省け、安全面でも安心して使用できる点が大きな特徴です。
また、最新の機種では、スマートフォンと連携して外出先から操作できるものもあり、より便利な入浴環境を実現しています。
追い焚きと風呂自動の料金比較
光熱費の節約を考える上で最も重要なのが、実際の使用時にかかる費用の比較です。ここでは、一般的な使用シーンを想定して、それぞれの方式における具体的な料金の平均額を詳しく見ていきましょう。
以下の表では、それぞれの方式について電気代・ガス代を具体的に示しています。
項目 | 1回あたりの料金 | 特徴 |
---|---|---|
追い焚き (電気式) | 約46.5円 | 使用時のみエネルギー消費。省エネ性能向上モデルもあり。 |
追い焚き (ガス式) | 約55.7円 | 使用時のみエネルギー消費。料金は都市ガスでの計算 |
風呂自動 (電気式) | 約46.5円 | 効率的な加温設計。電気代は追い焚きとほぼ同じ。 |
風呂自動 (ガス式) | 約44.3円 | 効率的な加温設計でガス料金がやや安価。 |
追い焚きと風呂自動ではそれぞれにメリットと注意点があります。各方式の特徴や料金の内訳についてさらに詳しく解説していきます。
追い焚きの料金
追い焚きの場合、1回あたりの料金は使用する熱源によって大きく異なります。
電気式の場合、200リットルのお湯を20度から40度まで温める際の電気代は約46.5円となります。
一方、ガス式の場合は同じ条件で約55.7円かかります。ガスの種類や地域によって料金が変動する場合もありますが、一般的な都市ガスでの計算では、このような結果となっています。
追い焚きの特徴として、使用時のみエネルギーを消費するため、入浴時間が集中している家庭では比較的効率的に運用できます。
また、最新の機種では省エネ性能が向上しており、従来型と比べて光熱費削減が期待できるケースもあります。
風呂自動の料金
風呂自動の場合、同じく200リットルのお湯を20度から40度まで温める際の料金を見てみましょう。電気代はほぼ追い焚きと同等ですが、ガス料金は約44.3円と、追い焚きより若干安価になります。
これは、風呂自動システムが水から効率的に加温できるよう設計されているためです。風呂自動の場合、熱効率の良い給湯器と連携することで、無駄なエネルギー消費を抑える仕組みが採用されています。
ただし、保温機能を使用し続ける場合は、徐々にエネルギー消費が積み重なっていきます。
そのため、長時間の保温を行う場合は、追い焚きよりも総合的な費用が高くなる可能性があることに注意が必要です。
また、機器の特性上、水からの沸かし上げ時は高い効率を発揮しますが、わずかな温度調整を頻繁に行う場合は必ずしも経済的とは限りません。
追い焚きと風呂自動はどちらがお得?
実際の使用シーンに応じて、どちらの方式がより経済的かは大きく変わってきます。ここでは、具体的な使用パターンごとに、それぞれの特徴とメリット・デメリットを比較しながら、最適な選択方法について詳しく見ていきましょう。
1時間未満の使用なら風呂自動の方がお得
短時間での入浴を想定した場合、風呂自動システムの方が経済的な選択となる可能性が高いと言えます。
具体的なシーンとしては、家族全員が帰宅後すぐに入浴を済ませるような場合が当てはまります。この場合、風呂自動の保温機能による追加的なエネルギー消費は最小限に抑えられ、水からの沸かし上げ時の高効率な特性を活かすことが可能です。
実際の使用例では、4人家族が1時間以内に入浴を完了する場合、風呂自動を利用した方が平均して10〜15%程度の光熱費削減効果が期待できるというデータもあります。
加えて、入浴準備の手間が省けることで、時間的な余裕も生まれるため、総合的な満足度も高くなりやすい傾向にあります。
長時間の使用や水から温めるなら、追い焚きの方がお得
一方で、入浴時間が長時間に分散する場合や、水から温める必要がある場合は、追い焚きの方が経済的な選択となるケースが多くなります。
それは、風呂自動の保温機能を長時間使用すると、少量ずつではありますが、継続的にエネルギーを消費し続けることになるためです。
家族の帰宅時間がばらばらで、最初の入浴から最後の入浴まで3時間以上空くような場合、追い焚きを必要なタイミングで使用する方が総合的な光熱費を抑えることができます。
また、追い焚きは必要な分だけピンポイントで温度を上げることができるため、個々の好みの温度に調整しやすいという利点もあります。加えて言えば、追い焚きは、機器の構造がシンプルなためメンテナンスコストも比較的抑えられるという特徴があります。
追い焚きの電気代をお得にする方法
追い焚きを活用する場合、いくつかのポイントを押さえることで、より効率的な使用が可能になります。
ここでは、実践的な節約術とその効果について、具体的な事例を交えながら解説していきます。
間を開けずに入浴する
最も効果的な節約方法の一つが、家族間の入浴時間を可能な限り集中させることです。
最初の入浴から次の入浴までの時間を短時間に収めることで、お湯の温度低下を最小限に抑えることができます。
加えて入浴時間自体も必要以上に長くしないよう心がけることで、お湯の冷めるスピードを抑えることが可能です。曜日や季節によって入浴時間にばらつきが出やすい場合は、家族で話し合って効率的な入浴スケジュールを決めることも有効な方法でしょう。
ふたやドアを閉めて保温する
浴室の断熱性を高めることで、追い焚きの頻度を大幅に減らすことが可能です。加えて、浴室のドアも閉めておくことで、室温の低下を防ぎ、より効果的な保温が可能となります。
特に冬場は浴室と外気の温度差が大きいため、これらの対策による効果は顕著に表れます。
また、入浴前に浴室を暖めておくことでお湯の冷めるスピードを抑えることができ、追い焚きの必要性をさらに減らすことができます。
これらの工夫を組み合わせることで、年間の光熱費を大きく削減することが可能です。
保温性のある浴槽にする
浴槽自体の保温性能も、追い焚きの使用頻度に大きく影響します。
最新の高断熱浴槽は、特殊な断熱材や二重構造を採用しており、4時間経過後も湯温の低下を2〜3度程度に抑えることができます。そのため、初期投資は必要となりますが、長期的に見ると光熱費の大幅な削減が期待できるでしょう。
加えて浴槽の素材や形状によっても保温性は異なってきますので、リフォームの際には、これらの点も考慮に入れて選択することをお勧めします。
風呂自動の電気代をお得にする方法
風呂自動システムを活用する場合も、適切な使用方法を知ることで、より効率的な運用が可能となります。
ここでは、具体的な節約のポイントと、その効果について詳しく解説していきましょう。
長時間の保温を避ける
風呂自動の保温機能は便利な一方で、長時間使用すると予想以上に光熱費がかさむ可能性があります。
そのため、入浴時間が決まっている場合はその時間に合わせて保温を開始するようにしましょう。
また、季節や気温によって保温開始のタイミングを調整することで、さらなる節約効果が期待できます。特に夏場は外気温が高いため、保温開始時間を遅らせることができるでしょう。
設定温度を必要以上に高くしない
高い温度に設定すると、その分だけエネルギー消費が増加します。そのため、設定温度は一般的な入浴に適した40度前後を目安に設定しましょう。
また、季節によって適切な設定温度は変化します。特に夏場であれば体感温度も高くなるため、38〜39度程度の設定でも十分快適に入浴できるでしょう。加えて、入浴前にシャワーを浴びることで、より低めの温度でも心地よく感じられるようになり、結果として光熱費の節約にもつながります。
浴槽に溜めるお湯の量を調整する
風呂自動で最も無駄が生じやすいのが、必要以上の湯量を設定してしまうことです。そこで、家族の人数や入浴スタイルに合わせて、適切な水位を設定することが重要です。
湯量に関しても、季節によって最適な湯量は変化します。夏場は水位を少し低めに設定しても快適に入浴できるため、少なめに調整することでより効率的な運用が可能となります。さらに、湯量を少なめにすれば追焚きの必要性も減るため、総合的な光熱費の削減につながっていきます。
追い焚きと風呂自動の注意点
追い焚きと風呂自動それぞれの機能を効率的に活用するためには、いくつかの重要な注意点があります。ここでは、安全面や衛生面での留意点について、具体的な事例を交えながら解説していきます。
衛生面に注意
お風呂の保温や追い焚きを行う際は、衛生面への配慮が特に重要です。追い焚きの場合、同じお湯を長時間使用することで、水中の細菌が増殖するリスクが高まります。
風呂自動の場合も、保温機能を使用することで同様の問題が発生する可能性があります。特に夏場は、水温が細菌の繁殖に適した環境となりやすいため、より慎重な管理が必要です。
残り湯を使い切るなら再利用を検討
残り湯は洗濯や掃除、庭の水やりなどに再利用することが可能です。特に洗濯への利用は効果的で、最新の洗濯機には残り湯を簡単に汲み上げられる機能が搭載されているものも多くあります。
ただし、石鹸やシャンプーの残留物が含まれている場合は、植物への水やりには適さない場合があるので注意が必要です。
また、再利用する際は、残り湯を長時間放置しないよう心がけましょう。特に夏場は雑菌の繁殖が早いため、できるだけ早めに使い切るようにしてください。
水漏れや機器の故障に注意
お風呂の保温システムを長期間使用する上で、定期的なメンテナンスは欠かせません。特に風呂自動の場合、複数の機械部品が連携して動作するため、適切な点検と管理が重要となります。
追い焚き機能においても、配管内の汚れや詰まりによって効率が低下することがあるため、年に1回程度は専門業者による点検を受けた方が良いでしょう。
日常的な使用においても、異常な音や振動、温度ムラなどが発生した場合は早めに対処することで大きなトラブルを防ぐことができます。
料金の節約を考えるなら電力会社の乗り換えも検討
追い焚きと風呂自動は一長一短です。どちらが電気代がより高いと明言することは難しく、家族のライフスタイルや入浴の方法・時間によって変わってきます。
ただし、どちらの場合も家族の協力の下で節約することは可能です。衛生面に配慮しながら、積極的に節約に取り組んでみるのも良いでしょう。
これまで見てきた使用方法の工夫に加えて、より大きな節約効果を得るためには、電力会社の見直しも効果的な選択肢となります。
具体的には、Looopでんきのような新電力会社に切り替えることで、同じ使用量でもさらなる料金削減が期待できます。
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電気料金は毎月発生する生活コストであり、家計を圧迫していると感じる方は今すぐにでも見直したい支出の1つです。
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(20代 / 女性 / 1人暮らし)
以前契約していたところよりも安く、どのくらい使用してどのくらいの料金だったのかも分かり、前月以降の料金もあって比較が出来て非常にありがたいです。
(40代 / 女性 / 2人暮らし)
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