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近年は自宅をオール電化にしたり、引越しでオール電化の物件を選択したりするご家庭が増えています。多くのメリットがある一方で、デメリットや注意点もあるので、ここで整理して覚えておきましょう。オール電化の電気代や節電のポイントも解説します。

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オール電化は電気代がやばい?

オール電化の住宅は、生活に必要なエネルギーの多くを電気で賄うため、一般的な住宅よりも電気代がかかる傾向にあります。まずは参考として、オール電化の平均的な電気代はどの程度か知っておきましょう。

オール電化の平均的な電気代

総務省統計局の「家計調査(家計収支編)」(2023年)によると、一般的な住宅における世帯人数別の電気代およびガス代、水道・光熱費の合計は次の通りです。

世帯人数 電気代 ガス代 電気+ガス代 水道・光熱(合計)
1人 6,726円 3,359円 10,085円 13,045円
2人 10,940円 4,971円 15,911円 21,619円
3人 12,811円 5,591円 18,402円 25,082円
4人 13,532円 5,284円 18,816円 25,655円
5人 14,373円 5,131円 19,504円 27,100円
6人以上 18,941円 5,469円 24,410円 35,360円

一方、関西電力の調査データによれば、オール電化の住宅に限定した場合の電気代は、次の通りです。

世帯人数 オール電化住宅の電気代
1人 10,777円
2人 13,406円
3人 14,835円
4人 16,533円

両者のデータを比較すると、世帯人数によらずオール電化の住宅の方が、一般的な住宅よりも電気代は高いと考えられます。
関西電力のデータは2020年~2021年のもので、2023年のデータではありません。しかし、電気代の値上がりを考慮すると、2023年のオール電化住宅でも同等か、それ以上の電気代がかかると考えられます。
ただ、オール電化の住宅では、ガス代が不要なご家庭がほとんどです。一般住宅における電気代とガス代の合算費用と、オール電化の住宅の電気代を比較すると、2人以上の世帯では後者の方が光熱費は安くなる傾向にあります。
※出典: 家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 1 (実数,構成比,増減率,寄与度) 単身世帯・勤労者世帯・勤労者世帯以外の世帯・無職世帯 年次 2023年 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 3-1 世帯人員別 二人以上の世帯・勤労者世帯・勤労者世帯(うち世帯主が60歳未満)・無職世帯 年次 2023年 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
オール電化世帯人数別の電気代平均額|オール電化|関西電力 個人のお客さま

地域による電気代の違い

次に、地域による電気代やガス代の違いも確認してみましょう。総務省統計局の「家計調査(家計収支編)」によれば、2人以上の世帯の電気代・ガス代は、地域別にみると次の通りです。

地域 電気代 ガス代 電気代+ガス代 水道・光熱(合計)
北海道 13,059円 5,042円 18,101円 29,536円
東北 15,020円 4,078円 19,098円 29,472円
関東 11,876円 5,728円 17,604円 23,578円
北陸 15,992円 4,060円 20,052円 28,195円
東海 12,316円 5,643円 17,959円 23,597円
近畿 11,088円 5,883円 16,971円 22,558円
中国 14,331円 3,990円 18,321円 24,100円
四国 13,359円 3,497円 16,856円 22,127円
九州 10,605円 4,249円 14,854円 20,333円
沖縄 10,962円 4,223円 15,185円 19,815円

全体の傾向として、北海道や東北・北陸地方などの電気代が高くなっています。いずれも冬の寒さが厳しい地域です。ほかの地域よりも暖房器具を使用するため、電気代の負担が増えていると考えられます。
一方、上記の関西電力の調査によれば、2人世帯のオール電化の電気代は、13,406円となっています。3人世帯では14,835円、4人以上の世帯では16,533円です。
これは関西電力の供給エリアのデータを基にしているため、一概に全国の各地域のデータと比較するのは困難です。しかし少なくとも近畿・中国地方における、一般住宅の電気代とガス代の合算と比べると、オール電化の電気代と同程度か、多くの場合は安い傾向にあるといえるでしょう。
※出典: 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 1-1 都市階級・地方・都道府県庁所在市別 二人以上の世帯・勤労者世帯・無職世帯 年次 2023年 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
オール電化世帯人数別の電気代平均額|オール電化|関西電力 個人のお客さま

季節による電気代の違い

電気代は季節によって変動し、一般的には冬場に高くなる傾向にあります。総務省統計局の「家計調査(家計収支編)」(2023)を参照すると、2人以上の世帯における、四半期別の電気・ガス代は、次のようになっています。

時期 電気代 ガス代 電気+ガス代 水道・光熱(合計)
1~3月 17,723円 8,051円 25,774円 33,587円
4~6月 11,354円 5,766円 17,120円 22,914円
7~9月 9,885円 3,352円 13,237円 18,465円
10~12月 10,099円 3,667円 13,766円 20,454円

このように、1~3月の冬季はとりわけ電気代が高くなります。オール電化の住宅に絞った統計ではないものの、オール電化の住宅でもほぼ同じと考えられます。これは上記のように、冬場は暖房にかかる電気代が、急に増える傾向にあるためです。
※出典: 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 6-1 (実数,増減率,寄与度) 二人以上の世帯・勤労者世帯・勤労者以外の世帯・無職世帯 四半期 2023年1~3月期 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 6-1 (実数,増減率,寄与度) 二人以上の世帯・勤労者世帯・勤労者以外の世帯・無職世帯 四半期 2023年4~6月期 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 6-1 (実数,増減率,寄与度) 二人以上の世帯・勤労者世帯・勤労者以外の世帯・無職世帯 四半期 2023年7~9月期 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 6-1 (実数,増減率,寄与度) 二人以上の世帯・勤労者世帯・勤労者以外の世帯・無職世帯 四半期 2023年10~12月期 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口

オール電化住宅の特徴

オール電化の住宅にかかる電気代を確認したところで、オール電化の特徴を見ていきましょう。設備や導入のメリット・注意点などを理解した上で、導入すべきか慎重に判断することが大事です。

オール電化の主な設備

一般的に、オール電化の住宅に実装されている主な設備は、次の通りです。

  • エコキュート
  • IHクッキングヒーター
  • 床暖房
  • 蓄熱暖房機
  • 太陽光発電システム

エコキュートとIHクッキングヒーターは、オール電化住宅ならば標準的に実装されています。既存の住宅をオール電化にする場合は、ガスコンロや給湯器をこれらと交換するのが一般的です。
また、床下に温水やヒーター用のパイプを設置し、床を加熱することで部屋を暖めるシステム(床暖房)を設置するご家庭も少なくありません。夜間の料金単価の安い電力を利用し、耐熱レンガを加熱しておくことで、昼間にその熱を利用する蓄熱暖房機もあります。
さらに、太陽光発電システムも導入すれば、昼間に太陽光により自家発電した電力を活用できます。安い深夜電力と組み合わせれば、毎月の電気代を抑えられるのでおすすめです。

オール電化にするメリットは?

オール電化の住宅にするメリットは、主に次の通りです。

  • ガス代がかからない
  • 電気料金単価の安い時間に電気を利用できる
  • 火災のリスクが減り安全性が高まる
  • 調理器具の清掃が楽になる
  • 貯湯タンクのお湯を災害時に使える

ガスを利用しないためガス代がかからない点や、夜間に蓄熱をすることで、安く電気を利用可能です。またIHクッキングヒーターは炎が出ないため、火災のリスクも減らせるのに加えて、天板がフラットであり、調理器具も清掃しやすくなります。
加えて、災害時には貯湯タンクのお湯を、手洗いや入浴用の水として利用できるのも、オール電化のメリットです。

オール電化のデメリットや注意点

オール電化は多くのメリットがある一方で、デメリットや注意点もあります。システムの設置費用が高く、導入する機器によっては、1,000,000円以上の費用がかかるケースも珍しくありません。家計への影響をしっかり考慮した上で、計画的に導入を進める必要があります。
また、生活に必要なエネルギーの多くを電気で賄うため、停電時には、ほとんどの設備が使えなくなる点も注意が必要です。長期間の停電や災害の発生時などに備えて、石油を使う暖房器具や蓄電池などを用意しておくのがよいでしょう。

オール電化の電気代が高くなってしまう理由

オール電化を導入したご家庭の中には、電気代の高さに悩んでいるケースが少なくありません。電気代が高くなってしまう原因を理解し、光熱費の負担を抑えるようにしましょう。多くのご家庭で、オール電化の電気代が高くなる理由として、以下の点が挙げられます。

電力単価の高い時間帯に利用している

オール電化向けの電気料金プランは、夜間電力の単価が安くなるものが多く、一般的な料金プランに比べて、昼間の料金単価が高くなります。したがって、昼間に集中して電化製品を使用していると、電気代が高くなってしまいます。
できるだけ夜間に電化製品を使用したり、上記のように太陽光発電システムと組み合わせたりすることで、電気を安くできるように工夫しましょう。

古い設備や電化製品を使っている

古いエコキュートやパネルヒーターなどを使用している場合も、電気代が高くなる可能性があるので、注意しなければいけません。古い設備は最近のものに比べると、軒並み消費電力が大きいため、思い切って買い替えることも必要です。
省エネ性能の高い製品に乗り換えることで、消費電力も抑えられるので、毎月の電気代の負担を軽減できます。オール電化を導入して何年も経過しているご家庭は、一度設備の消費電力を確認し、最新の製品と比較してみるとよいでしょう。

家族の生活スタイルや生活する部屋がばらけている

家族の生活スタイルがばらばらで、電化製品を使用する部屋がばらけているご家庭も、電気代の負担が重くなりがちです。常に、何らかの機器を使っている状態になりやすいため、無駄な電力を消費していないか、定期的にチェックすることが大事です。
人のいない部屋の電化製品の電源は、必ず切るようにしましょう。また、できるだけ家族が共通のスペースで過ごすようにすれば、自然と節電につながります。

オール電化の電気代を抑えるには?

オール電化の住宅の電気代を抑えるために、以下のポイントも意識しましょう。ご家庭で利用している電化製品の特性を理解した上で、使い方を工夫することが大事です。加えて、契約している電力プランや、電力会社の乗り換えも検討してみましょう。

電化製品の使い方を工夫する

電化製品の設定や使い方を工夫するのは、基本的な節電対策です。例えば、冷暖房器具はできるだけ強設定ではなく、中・弱設定で利用すれば、半分以下の消費電力で済むケースが少なくありません。エアコンとサーキュレーターのように、複数の機器を併用することで、冷暖房の効果を高められる場合もあります。
また、省エネモードの実装された電化製品を導入すれば、無駄な電力消費を削減しつつ、十分な効果を得られるでしょう。

電力プランや電力会社を乗り換える

一般住宅向けの電力プランを契約しているならば、オール電化向けの料金プランに乗り換えるのもおすすめです。上記のように、夜間に電力単価が安くなるプランが多いので、夜に電化製品を利用する機会の多いご家庭ならば、乗り換えのメリットは大きいでしょう。
さらに新電力をはじめ、電力会社を変更することで、電気代を大幅に抑えられる可能性もあります。電気の利用によってポイントが溜まるサービスもあるので、この機会に乗り換えを検討してみましょう。
なお、新電力について詳しくは、以下の記事で解説しています。こちらも参考にしてください。
新電力についてもっと詳しく知りたい方はこちら

オール電化の電気代を節約しよう

オール電化の住宅は一般住宅よりも、電気代が高くなりがちです。しかし、ガスを利用する必要がない場合がほとんどなので、ガス代を節約できる点を考慮すれば、全体の光熱費は安く抑えられるケースも多いでしょう。
ただし初期費用が高く、電気の使い方次第では、毎月の電気料金の負担が増える可能性があります。夜間をはじめ電力単価の安い時間帯に、まとめて電気を使用する習慣をつけるなど、電化製品を使用する時間帯を工夫することが重要です。

光熱費の節約を考える方は、Looopでんきの「スマートタイムONE」を検討してみてはいかがでしょうか。電気の使い方を工夫すれば、電気料金を抑えられる可能性があります。

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