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洗濯物を干す手間や時間を省いてくれるのが乾燥機。天気や季節に関係なく衣類をふんわりと仕上げて乾かしてくれますが、中でもガス乾燥機は洗濯物をスピーディに乾燥させてくれる上、光熱費も安くすむと言われています。

そこでこの記事では、ガス乾燥機を使うときにかかるガス料金や電気料金を実際に試算し、ほかの乾燥機と比べてみました。

ガス乾燥機で光熱費を節約する方法も解説しますので、購入を迷っている方や今使っている乾燥機のガス料金が知りたい方はぜひ参考にしてみてくださいね。

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ガス乾燥機とは?

乾燥機とは、温風を乾燥機の内部に送り洗濯物を乾かす電化製品のことです。その仕組みは様々ですが、その中でもガスで風を温めるタイプをガス乾燥機と呼びます。

乾燥機の除湿方式には2つあります。湿気が高くなった温風を水で冷却して結露させる除湿型と、空気をそのまま排出する排気型があり、ガス乾燥機は後者が主流です。

コインランドリーに置かれている乾燥機のほとんどはガス乾燥機。ほかのタイプに比べ、パワフルで運転時間が少なく、ランニングコストが低いことが最大の特徴です。

ガス乾燥機のメリット

ガス乾燥機には具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここからはガス乾燥機の長所について詳しく説明します。

・乾燥時間が短い
ガス乾燥機のメリットとしてまず挙げられるのが、仕上がりまでの時間が早いことです。ガス乾燥機は温風が庫内へ均一に広がりやすいため、洗濯物が早く乾きます。家事の時短につながりますし、加熱時間が短いので衣類を傷める心配が少ないのもポイントです。

・ランニングコストが安い
パワフルでありながらランニングコストが安いことも、ガス乾燥機の大きなメリットです。使うガスの種類によってガス代に差が出てきますが、電気乾燥機などと比べ、平均的な光熱費をかなり抑えることができます。

・季節や天気に左右されない
洗濯物が乾きにくい冬や梅雨の季節、雨の日にも洗濯ができることは、ガスに限らず乾燥機全てに共通するメリットです。部屋干しの嫌なニオイが衣類についてしまうことなく、1年中いつでもふんわりとした仕上がりで乾燥させることができます。

・花粉症やアレルギー対策になる
花粉やPM2.5、黄砂が気になる方は、外干しで洗濯物にアレルギー物質が付着することも避けたいところですが、室内で使う乾燥機ならばその心配も減らせます。アレルギーに悩む方にもおすすめの電化製品です。

ガス乾燥機のデメリット

家事の時短やコストの安さが魅力のガス乾燥機ですが、デメリットもあります。

・設置場所が限られる
まず、オール電化住宅などガスが通っていない家ではガス乾燥機が使えません。また、ガス乾燥機は湿気を含んだ空気をそのまま排出するため、室外への排気口を確保する必要があります。そのため、家の間取りや住まいの周辺環境によっては設置自体が難しいので、購入前によく確認しておきましょう。

・場所を取られる
洗濯乾燥機ならば洗濯と乾燥をまとめておこなう事ができますが、乾燥機能のみのガス乾燥機は洗濯機を別に設置しなければいけません。そのため、家の間取りによっては置くことができない場合があります。

・導入費用や設置の際に手間がかかる
設置には専門業者に工事を頼まなければならず、ほかタイプの乾燥機に比べて初期費用や手間がかかることもガス乾燥機のデメリットの1つです。

・電気料金とガス料金の両方がかかる
電気とガスのどちらも必要なので、電気・ガス料金の両方がかかります。契約している電気・ガス会社の料金体系によっては光熱費がはね上がる可能性もあるので注意しましょう。

ガス乾燥機のメリット・デメリット
メリット
  • 乾燥時間が早い
  • ランニングコストが安い
  • 季節や天気に左右されない
  • 花粉症対策になる
デメリット
  • 設置場所が限られる
  • 場所を取られる
  • 導入費用や設置の際に手間がかかる
  • 電気代とガス料金の両方がかかる

ガス乾燥機のガス料金はいくら?

ガスメーターの写真 ガスメーターの写真

ガス乾燥機のメリットとしてランニングコストの安さを挙げましたが、実際にはどれくらい料金がかかるのでしょうか。具体的な金額がわかれば、ガス乾燥機を買った後の生活がイメージしやすくなりますよね。ここからは、ガス乾燥機にかかるガス料金を都市ガスとプロパンガスに分けて試算してみます。

都市ガスの場合

都市ガスを引いている家庭でのガス乾燥機にかかる平均的なガス料金は以下の通りです。

【5kgタイプ】

  • 標準コース(約52分)を1回使用した場合のガス料金…約47円
  • 1日1回、1カ月使用した場合のガス料金…約1,410円


【8kgタイプ】

  • 標準コース(約80分)を1回使用した場合のガス料金…約96円
  • 1日1回、1カ月使用した場合のガス料金…約2,880円

※ガス料金は出力(kW)×3.6MJ/h×1h÷ガス発熱量(MJ/㎥)×ガス料金(円/㎥)×使用時間(h)で計算。

※出典:リンナイ
※出典:東京電力エナジーパートナー

プロパンガスの場合

プロパンガス(LPガス)を使う家庭だと、ガス乾燥機にかかる平均的なガス料金は以下の通りです。

【5kgタイプ】

  • 標準コース(約52分)を1回使用した場合のガス料金…約76円
  • 1日1回、1カ月使用した場合のガス料金…約2,280円


【8kgタイプ】

  • 標準コース(約80分)を1回使用した場合のガス料金…約159円
  • 1日1回、1カ月使用した場合のガス料金…約4,770円

※ガス料金は出力(kW)×3.6MJ/h×1h÷ガス発熱量(MJ/㎥)×ガス料金(円/㎥)×使用時間(h)で計算。

都市ガスに比べると月額約870円~1,890円高くなることがわかります。

※出典:リンナイ
※出典:石油情報センター

ガス乾燥機の電気代はいくら?

ガス乾燥機にはガス料金だけでなく電気料金もかかります。ランニングコストを考えるときには2つの料金を合わせて計算しましょう。

ここからは、ガス乾燥機を1回使用する際にかかる電気料金を5kgタイプと8kgタイプに分けて説明していきます。

電化製品にかかる電気料金の計算式は次の通りです。

消費電力(W)÷1,000×1日の使用時間(時間)×1kWhあたりの電力量料金(27円/kWh)=電気料金

この計算式を使って、一般的なガス乾燥機にかかる電気料金を計算してみます。

【5kgタイプ】

  • 標準コース(約52分)を1回使用した場合の電気料金…約5.46円
  • 1日1回、1カ月間使用した場合の電気料金…約160円


【8kgタイプ】

  • 標準コース(約80分)を1回使用した場合の電気料金…約8.97円
  • 1日1回、1カ月間使用した場合の電気料金…約269.1円

ガス乾燥機にかかる電気料金はガス料金に比べてかなりリーズナブルといえますね。

※出典:リンナイ

ガス乾燥機とほかの乾燥機の光熱費を比較

ガス乾燥機とほかのタイプの乾燥機とでは、光熱費にどれくらいの差があるのでしょうか。今回は、電気乾燥機をはじめとした各タイプの洗濯乾燥機で発生する光熱費を比べてみました。
まず、5kgタイプのガス乾燥機にかかるトータルの光熱費は以下の通りです。

【標準コース(約52分)を1回使用した場合のガス・電気料金】

  • (都市ガス)約52円
  • (プロパンガス) 約81円

【1日1回、1カ月間使用した場合のガス・電気料金】

  • (都市ガス)約1,560円
  • (プロパンガス)約2,430円

それでは、他のタイプの乾燥機にかかる光熱費はどのくらいでしょうか。

洗濯乾燥機(ヒートポンプ式)

洗濯と乾燥機能を兼ね備えた洗濯乾燥機は、その仕組みでいくつかのタイプに分かれます。ヒートポンプ式は空気中からエネルギーを集め、効率良く熱を作り出すエコな熱源として、家庭で使う電化製品をはじめ街で見かける機械にも導入されています。

ヒートポンプ式の洗濯乾燥機(6kg)にかかる電気料金は以下の通りです。

  • 標準乾燥コース(約127分)を1回使用した場合の電気料金…約40円
  • 1日1回、1カ月間使用した場合の電気料金…約1,200円

都市ガスを使用した場合のガス乾燥機よりも、光熱費はやや安い計算になります。

※出典:SHARP

洗濯乾燥機(ヒータードラム型)

洗濯乾燥機のポピュラーなタイプの1つにヒータードラム型があります。電気の力でヒーターを温め、100度近い高温で乾燥を行うパワフルな乾燥機能です。ヒータードラム型は洗濯物がしっかりと乾き、パリッとした仕上がりになります。

ヒータードラム型の洗濯乾燥機(6kg)にかかる電気料金は以下の通りです。

  • 標準乾燥コース(約150分)を1回使用した場合の電気料金…約78円
  • 1日1回、1カ月間使用した場合の電気料金…約2,340円

プロパンガスを使用した場合のガス乾燥機よりはやや安く、運転時間も3倍ほど長い計算になります。

※出典:SHARP

洗濯乾燥機(ヒーター縦型)

縦型洗濯機のなかにも乾燥機能が付いているものがありますが、機種によってはドラム式の洗濯乾燥機に比べて時間やコストがかかる場合もあります。節電のためには補助的に乾燥運転を行い、さらに干して完全に乾かすという方法も。

ヒーター縦型の洗濯乾燥機(5kg)にかかる電気料金は以下の通りです。

  • 標準乾燥コース(約140分)を1回使用した場合の電気料金…約45円
  • 1日1回、1カ月間使用した場合の電気料金…約1,350円

※出典:日立の家電品


縦型洗濯乾燥機はスペースを取らない、泥汚れなどの洗濯に適しているといったメリットがありますが、乾燥運転にかかる時間は2時間以上と長く、洗濯にかなりの時間が取られます。

電気乾燥機

電気でヒーターを温め、庫内に温風を送るタイプの乾燥機です。ガス乾燥機に比べて設置の手間がかからず、本体価格も安くすむメリットがあります。

電気乾燥機(4kg)にかかる光熱費は以下の通りです。

  • 標準コース(約120分)を1回使用した場合の電気料金…約63円
  • 1日1回、1カ月間使用した場合の電気料金…約1,890円

※出典:日立の家電品


初期費用は比較的安くすむことから、乾燥機だけが手ごろな値段で欲しいという場合におすすめです。しかし、運転時間はガス乾燥機の2倍以上かかります。

毎回の洗濯乾燥にかかる時間を短縮したいと考える方には、ガス乾燥機の方が適しているといえそうです。

浴室乾燥機

衣類の乾燥機能は洗濯機だけでなく、浴室にも付いています。浴室に洗濯物を干し、温風で浴室全体を乾燥させる浴室乾燥機には、浴室のカビを抑制するといったメリットもあります。

浴室乾燥機(電気)にかかる光熱費は以下の通りです。

  • 標準コース(約140分)を1回使用した場合の電気料金…約130円
  • 1日1回1カ月間使用した場合の電気料金…約3,900円

浴室乾燥機は乾燥にかかる光熱費が一番高いという結果になりました。

※出典:TOTO株式会社

光熱費・運転時間 タイプ別比較表(容量4~6kgで比較)
乾燥機のタイプ 運転時間 1回あたりの光熱費 1カ月あたりの光熱費
ガス乾燥機(都市ガス) 約52分 約52円 約1,560円
ガス乾燥機(プロパンガス) 約52分 約81円 約1,890円
洗濯乾燥機(ヒートポンプ型) 約127分 約40円 約1,200円
洗濯乾燥機(ヒータードラム型) 約150分 約78円 約2,340円
洗濯乾燥機(ヒーター縦型) 約140分 約45円 約1,350円
電気乾燥機 約120分 約63円 約2,760円
浴室乾燥機(電気) 約140分 約130円 約3,900円

ガス乾燥機の節約方法

電卓とお金とペンとカレンダーの写真 電卓とお金とペンとカレンダーの写真

ガス乾燥機はトータルコストが比較的安くすみ、運転時間も短いので家事の時短が可能です。そこから更に光熱費を安くするためにはどんな方法があるのでしょうか。

答えは意外と簡単です。運転時の工夫や乾燥機へのこまめなお手入れなどでランニングコストを抑えることができます。

ここからは、ガス乾燥機の節約方法について解説していきます。

洗濯物をまとめて乾燥する

乾燥機を使うときには、洗濯物をなるべくまとめるようにしましょう。乾燥時間や運転モードを調節できない機種では特に、運転回数に比例して光熱費が上がります。

ただ、乾燥機の容量を超えた洗濯物を入れてしまうとうまく乾かなかったり、故障の原因になったりするので、指定された容量の8~9割に留めるよう注意してください。

乾燥機のフィルターをこまめに掃除する

糸くず用や吸気用のフィルターをこまめに掃除することも光熱費の節約につながります。
フィルターが詰まっていると運転効率が落ち、本来より余計にコストがかかってしまう原因になります。

一般的に糸くず用フィルターは1回1回の乾燥ごとに、吸気用フィルターは月1回の頻度での掃除が必要とされています。詳しいお手入れ方法は、お使いのメーカーの使用説明書に従ってください。

エコ機能を使う

エコ機能が付いているガス乾燥機を購入するのも1つの方法です。通常よりは乾燥に時間がかかってしまいますが、出力が抑えられるので光熱費の節約につながります。乾燥機を使う頻度が高い方にはおすすめです。

ただし、湿度の高い夏や気温の低い冬には運転効率が落ちることがあります。気温・湿度に応じて使い分けると、より効率良く乾燥機を使うことができます。

より詳しく節約できる金額が知りたいという方は、先ほどご紹介した電気料金の計算方法を試してみてください。

ガス料金と電気料金を見直してみる

ガス料金や電気料金を見直せば、家庭で使う電化製品やガス製品にかかるコストを一気に抑えることができます。もっと効果的な光熱費の節約方法を試してみたいという方には特におすすめの方法です。 契約している電気・ガス会社から思い切って契約先を変えてみても良いでしょう。生活スタイルや、家族の数に合わせた多様なプランを用意している会社ならば、より節約が期待できます。

まとめ

運転時間が短く、光熱費も安いガス乾燥機は洗濯の時短と光熱費の節約を同時に叶えたい方におすすめ。購入や買い替え後には、ご紹介したガス乾燥機のコスト節約方法もぜひ試してみてください。

乾燥機だけでなく、家全体の電気料金を見直して、光熱費をもっと抑えたいという方は、電気会社の切替を検討してみましょう。

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